【古き良き日本の葬儀】葬儀が遺族・親族と町内会の合同葬だった時代

みんなのお葬式体験談

近年すっかり都市部における葬儀の主役に躍り出た家族葬。

親戚や近所を中心とした町内会(俗に言う組ウチ)が総力を挙げて葬式を執り行う、昔ながらの一般葬は影を潜めるばかりですが、そんな古き良き葬儀に関する投稿をいただきました。

去年、父が亡くなり、葬儀をあげました。

お葬式の準備で大変で、悲しい気持ちに浸る暇もありませんでした。

そんな中、いろいろなことを決めていかなくてはならず、父という大黒柱をなくした私たちは、大変な苦労を強いられました。

そんな時に頼りになったのは、親戚の人と近所の方です。

お葬式の内容に関して、できるだけ負担がかからないようにうまく決めて話を進めてくれました。

私は遠方に住んでおり、実家に帰るまでに移動時間がかかりました。その間に、母のところに集まってどんどん話を進めてくれていたのです。

とても頼りになり、うれしかったです。

父や母と普段から仲良くしてくれていたからこそ、できたことだと思います。

近所の方と親戚が協力することは、普通では考えられないことです。

父のお葬式にはたくさんの方がお別れに来てくださり、父の偉大さを改めて感じました。

苗字が珍しいこともあり、葬儀場の案内の名前を見て、調べてきてくれた方が大勢いました。

感想・解説

葬儀と地域

前述のように、一昔前の葬儀は地域が協力して行うものでした。

仲間はずれを意味する【村八分(100%のうち80%の行動については交流禁止)】の残り二分は「葬儀」と「消火活動」というくらいです。

町会長が葬儀委員長に就くケースも多く、喪主と協力して式を取り仕切ります。

時代は自宅葬の時代。

家の中の片付けから始まり、受付周りや駐車場、人の誘導などは組ウチの人間が行いました。

葬儀の料理は近所の女勢が総出で作り、隣の家の庭は駐輪場に、近所の家の塀は軒並み花輪の足場に早変わりしました。

(手作りの通夜振る舞いの定番といえばちらし寿司)
(手作りの通夜振る舞いの定番といえばちらし寿司)

出棺後は組の留守番役が家を見張り、遺骨を抱えた葬列は組ウチの人間に誘導されて、墓所に入ります(当時は当日埋葬が基本)。

組の男手の手伝いにより埋葬され、喪主は料理で組の人間をもてなします。(作っているのは組の女勢ですが・・・)

その後も落ち着くまでは、心身ともに大変な遺族を支えるため、ちょくちょく料理を作ったり、身の回りの世話をしたりと、近所の人間が世話を焼きます。

まさに葬儀とは遺族・親族と組の合同葬だったのです。

廃れる組との合同葬

時代と共に人間関係が希薄になると、こうした風習は急速に廃れていきます。

近所付き合いもなくなり、遺族は極力周囲に知られないようにと神経をとがらせます。

近所もそ知らぬ振りを貫き、知らせがまわって来ないことに内心胸をなで下ろします。

自宅葬では料理を作る、花輪を立てるといった具体的な協力はもちろんのことですが、葬儀がうるさいと警察に通報する近隣住民も少なくありません。

そこには「葬儀だから」などという常識は通用しません。 

相対的には葬儀にかかる負担は減ったのでしょうが、だからと言ってこれが正解だとは到底思えないのも事実です。

なぜなら負担の軽減とトレードオフになったのは、「人間らしさ」そのものなのですから。

まとめ

なくしたモノの大きさ・・・

人間とは本当に大切な人や物をなくした時、はじめてその存在の大きさ、偉大さというものを知るものなのかもしれませんね。

葬儀とはそういう場でもあるのです。

最期に素晴らしい体験をさせてくれたお父様に感謝!ですね。

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