【夫婦の絆が生み出した奇跡】認知症の妻と献身的な夫の物語

みんなのお葬式体験談

血は繋がっていなくても、夫婦の固い絆は時に全てを超える。

そんな夫婦の物語。

父のお葬式の時の出来事です。

母はリュウマチや喘息などありましたから、5-60代からはかなり身体が弱くなっていたのです。 その上に認知症となったため、父は一生懸命に母の介護をしました。

しかしそんなお世話に父は疲れたのか、母よりも先にこの世を去ってしまいました。

お葬式会場に母を娘の私が、車いすに乗せて連れて行きました。

母は重度の認知症からくる失語症となっていましたから、その頃にはほとんど話すことはできず、もちろん誰が誰かを区別することもできなかったのです。

しかし母と父は長年仲良く連れ添った仲です。祭壇に置かれた父の遺影写真の前を車いすで通る母に、驚くことがありました。

「じいちゃん、死んだの?」と母が言ったのです。

これには近くにいた娘と私は、ひどく驚かされました。

でも母は認知症があるためか、泣きじゃくることなどはしませんでした。父が亡くなったことは何となく感じたけれども、脳の働きが鈍っている母には、それほど辛くは感じなかったかも知れないのです。

言い方は変ですが、娘の私から言いますと、結果的に認知症であるがゆえに、父が亡くなったことを、母がはっきり感じられなかったことはよかったと思うのです。

ツーカーの仲の両親にとって、連れ合いに先立たれるのはあまりにも酷だと感じるのです。

母の認知症がかなり悪化していたから、彼女がそこまで辛い思いをしなくてすんだのならば、母が病気になったことは案外最悪でもなかったんだなと思っています。 

感想・解説

とても素敵なお話ですね。

奥様は旦那様が亡くなられたことを、しっかりとわかっていらっしゃると思います。

でもふたりの心は見えない糸で強く繋がっている、そしていつかきっとまた会えることを知っていらっしゃるのではないでしょうか。

ふたりの努力と時が生み出した、夫婦の絆。

生まれ変わってもまたあなたと・・・

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