【とんでもない坊さんの話】
怒涛のような葬儀ラッシュが終わってようやく一息。あまりの忙しさに出入りの業者さんから
なんて、祭壇を指さされながら、およそ笑えないブラックジョークをぶちかまされる始末・・・
乾いた笑を残しつつ、斎場の最終チェックをしていると、ご導師の控室に小汚い紙袋を発見!
(おいおい。ゴミとか捨てていくなよ!)
って思いながら、紙袋の口を開いてみると・・・
「NO-!!!」
「ご本尊」じゃねーか!!!
説明しよう!
「本尊」とは・・・その寺の本堂のさらに中心のにおわす仏様のこと。勿論寺で一番偉い!
(東大寺の本尊・奈良の大仏 毘盧遮那仏)
まぁどうしてもって言うなら、葬儀の斎場まで担いできても構わないけど、大抵腰やっちゃうから、どこの坊さんも持って来ない。(当たり前か笑)
なもんで、通常は最初の写真みたいに、30㎝~50㎝くらいの三つ折りか、掛け軸タイプの簡易版を持ってくる訳ですよ。
でも便宜上は本堂にあるリアル御本尊と全く同じ扱い。
何度も言いますが寺で一番偉い!
あろうことかそんな代物を忘れていきやがった・・・
仕方がないから、ソッコーで住職に電話。
地方から来た住職ですが、帰る前に喪主さんの家に寄るって言ってたから、今から車をかっ飛ばせばまだ間に合う!
御喪家は会社の近くなんで、届けたらすぐに会社帰れるから有り難いんだけど・・・
まぁでも住職が頑なに言うんで、斎場で待つことに。
30分後住職到着。
無事に本尊回収。
ほっとひと安心しながら、
と言うと住職が一言。
だったら忘れんな!!!!!!
今度から首から紐付けて、ぶら下げて来い!
って説教のひとつも、かましてやりまくなったとんでもない住職の話。
万が一にも遺族とかに知られるのが嫌だったんだろうね・・・