葬儀に参列する場合に、会場入りから始まり、焼香・精進落としに箸を付ける・返礼品受け取り・帰宅までの一連の流れを解説します。
歓迎すべきことではないけれど、社会人ともなれば知人・友人・同僚のお葬式に参列するケースが出てきます。
慣れない葬儀への参列(会葬)に右往左往・・・
そんなことにならない様に、参列・お焼香のルールをまとめておきます。
意外と人を見られる冠婚葬祭。
(あの人って・・・)
遺族や周りの会葬者に後ろ
指を刺されないように、きちんとした知識を持っておきましょう。
到着~受付
準備・身支度
身なりはきちんと整えましょう。
帽子やコートは脱ぎましょう。
表情は悲しみに満ち、気持ちうつむき加減で斎場に入りましょう。
基本的に溢れ出る「悲しみ」の姿勢は、斎場を出るまで崩してはいけません。
尚、斎場入りの際、軽く一礼をするととても丁寧な印象に映ります。
記帳~挨拶
最近は記帳テーブルが別に用意してあり、記帳カードに記入をしてから受付に進む場合がほとんどだと思います。
受付に進んだら、係りに挨拶。
挨拶はきちんとしてはいけません。
「この度は、ごしゅう#△@▼・・・」
「この度は・・・」の後は、声を小さくしていき、最後は何を言っているのか分からないくらいが丁度良いのです。
よく「この度は、ご愁傷様です」と、最後までしっかり言い切ってしまう人がいます。
悲しみを随所に表現するのが葬儀での本来の姿です。
しっかりとしゃべるのも辛い・・・
そんな悲しみをMAXで表現しましょう。
もちろん遺族や親族に直接言う機会があった時も同様です。
お香典
受付に記帳カードや会葬帳が置いてある場合は、挨拶の後、記帳を済ませます。
袱紗(ふくさ)からお香典を取り出し、係りに渡します。
(袱紗の上に置かれた香典)
お香典は袋の角が痛まぬよう、
必ず袱紗に包んで持参しましょう。
香典のルールについては、下記の記事を参考にしてください。
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お香典は必ず両手で渡しましょう。
大半の人が片手で渡している印象がありますが、本人が意図しなくても「くれてやっている」という印象になってしまいます。
式場・焼香
式場入り~焼香台
お寺の本堂はもちろん、大半の斎場は受付や待合のロビーと式場(実際に葬儀を行う部屋)が分かれているケースがほとんどだと思います。
返礼品の引換券をもらったら、式場内に進みます。
式場入りの前に、数珠をお持ちの場合はここで左手に携えます。
式場入りしてから、ごそごそとカバンをあさるご婦人方をよく見かけますが、あまり見栄えの良いものではありません。
式場入りする時は、故人と前方に座る遺族に一礼してから斎場内に進みましょう。
祭壇前に進む時は、通路の真ん中ではなく、端を歩くようにします。
堂々と真ん中を歩く人がほとんどですが、中央は故人や仏の通り道ですので、ここを通ることは故人や遺族に対して失礼にあたります。
もちろん大勢の会葬者がいる場合などは、必ずしもこうしたことが出来るとは限りません。
係りの誘導に従って臨機応変に。
焼香
焼香台の少し前に来たら、遺族に一礼、1.2歩踏み出してから祭壇に向かって一礼。
焼香台に進みます。
宗派と焼香の回数が分かっている場合は、その回数分だけ焼香をしても構いませんが、基本的には何回でも構いません。
香をつまむ指は親指、人差し指、中指の3本です。
2本や4本といった偶数は「割れる」として慶弔事では忌み嫌われます。
焼香については下記の記事も参考にしてください。
sougi-soushiki.beauty-box.tokyo
会葬者の数が多く、葬儀社の係りから焼香回数が1回でお願いしますと言われない限りは、圧倒的に3回のお焼香でお参りする人がほとんどです。
祭壇に手を合わせて故人に哀悼の意を捧げます。
たまに長々と拝んでいる人を見かけますが、あまり長い時間手を合わせているのも、印象はよくありません。
親族はアピールか?と勘ぐるし、焼香待の人間と葬儀社はイライラ。
肝心のご遺族はどうかというと、焼香が終わってその人が立ち去る時に、軽く会釈しない訳にはいきません。
会葬者の焼香中は一番神経を使うところですが、特にひとりひとりの焼香が終わるタイミングは神経を集中させなければなりません。
アピールでも何でもなく、何の掛け値なしに一心に祈っているだけかも知れませんが、遺族の心労を少しでも軽くすることも、会葬者の立派な役割のひとつです。
あまりに短すぎるのもどうかと思いますが、会葬者同士が協力し、ある程度テンポを持って進めることも重要です。
焼香が終わったら、一歩下がり祭壇に一礼、その後遺族に一礼し、また通路の端を通って退出します。
退席時に喪主様に話しかける人がいますが、絶対にNGです。
上記の通りタダでさえ精神的にも肉体的にも相当辛い状態である喪主様やご喪家に、余計な気苦労をかけることは会葬者として絶対にやってはいけません。
(喪主の苦労は半端ない!)
また、他に会葬者がいる場合は、彼らのアイコンタクトによる挨拶に支障が出てしまい、会葬者にも喪主様にも迷惑をかけてしまいます。
斎場の前方扉より退出を促されるなど、葬儀社により退出ルートが定められている場合は、それに従いましょう。
退出時も可能であれば、向き直り、祭壇に一礼するのが望しでしょう。
通夜振る舞い~帰宅
通夜振る舞い(お清め・お斎)
通夜振る舞いの席がある場合は、一口でも構いませんので、極力立ち寄りましょう。
故人への大事な供養のひとつですので、遠慮は無用です。
ただし、通夜振る舞いで使用する部屋は、一般会葬者が使用した後、遺族・親族が通夜振る舞いで使用するケースがほとんどです。
僧侶・牧師・神主など(以下先生)が退席し、一般会葬者の食事が終われば、遺族・親族用の料理がセットされます。
先生退席後も長々と居座ることは避けましょう。
こうした事情を考えると、通夜には余裕を持って出席しましょう。
仕事等でどうしても参列するのが遅くなる場合は、周りの事情を考慮し、召し上がらずに帰宅するのも致し方ありません。
逆に遅い時間に訪れて、席に付かれては、遺族の負担も増えます。
よっぽど遺族と仲の良い関係でもない限り、辞退するのが良いでしょう。
返礼品
通夜振る舞いの食事が終わったら、返礼品をもらって帰宅します。
返礼品を受け取る時は、無言で会釈か、「恐れ入ります」と言って受け取りましょう。
「有難うございます。」という声をよく聞きますが、「喜怒哀楽」のうち、「喜」と最もつながりの深い表現である「有難い」は、「哀」の場である葬儀には相応しくありません。
「物がもらえて嬉しい、有難う」とならないよう、十分気を付けましょう。
遺族から「お料理食べていってね」「返礼品もらって帰ってね」などと言われた場合も、全て「恐れ入ります」「恐縮です」「お言葉に甘えさせていただきます」などを使うようにしましょう。
※「参列してくれて、嬉しい、有難う」など、遺族が使うなら問題ありません。
帰宅
これでやることは全て終了です。
ロビーや会館の外でいつまでもしゃべっている人間をよく見かけます。
遺族に余計な気を使わせてはいけません。
久しぶりに会って話に花が咲いてしまうのもわかりますが、場所を移してやるようにして、斎場からは速やかに離れましょう。
まとめ
会葬を通して参列者が気を付けなければならないことは、
- 悲しみを随所に表現!
- 遺族に負担をかけない!
- 到着から帰宅まで、行動は流れるようにスマートに!
この3点であることを忘れてはいけません。
マナーを守って「大人の会葬」を心がけましょう。
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