買取で見つけた一冊

「天才の中の天才」
「天才の中の天才」アインシュタイン
アインシュタイン
「王の中の王」
「王の中の王」(アレキサンダー大王)
アレキサンダー大王
「女王の中の女王」
「女王の中の女王」(ヴィクトリア女王)
ヴィクトリア女王
「男の中の男」
「男の中の男」フーテンの寅さん
フーテンの寅さん
「悪魔の中の悪魔」
「悪魔の中の悪魔」(サタン)
サタン
「ヒーローの中のヒーロー」
「ヒーローの中のヒーロー」(スーパーマン)
スーパーマン
「スマホの中のスマホ」
「スマホの中のスマホ」iPhone
iPhone

「裸婦の中の裸婦」
「裸婦の中の裸婦」

「裸婦の中の裸婦」ってなんやねーん!?

ってそれだけです笑

※特に深い意味はありません。

【とんでもない坊さんの話】

葬儀の打ち合わせが終盤に差し掛かった頃、喪主様が恐る恐る切り出す。

会葬者 (5)
喪主
「実は・・・(菩提寺の)住職から、2日間の斎場までの送迎車はハイヤーを手配しろと言われておりまして・・・」

言いたいことはすぐに察しが付いた。

2日間ハイヤーを使えば数万からのお金がかかる。それ程お金に余裕のある家ではないことも分かっている。

会葬者 (5)
喪主
「タクシーじゃ駄目なものですかね?」

タクシーなら片道千円でお釣りが来る距離だ。40代半ばの健康そのものの住職には何の問題もない。

もちろんお寺についての慣習・諸事情・諸々重々承知の上だが、責任は取れませんがと前置きした上で、私はこう答えた。

 
「私ならそうします」

実際、遺族はタクシーを手配した。

葬儀が終わり、集金に訪れた時のこと。喪主様が気まずそうにこう話してくれた。

会葬者 (5)
喪主
「実はあの後、住職からこっぴどく怒られました。ハイヤーだってあれ程言ったのに!って」

はっ!?嫌ー!!!

私は丁重に軽はずみな言動を詫たが、喪主様は逆に恐縮していた。

会葬者 (5)
喪主
「責任は取れないと言われていた。最終的に選んだのはこちらだし、何より私達のことを思って助言してくださったのだから」

しかし、私の怒りが収まらなかった。もちろん住職に対してだ。

数日後に葬儀後の諸々についての相談で、お寺に伺った。

僭越ながら、一言モノ申さずにはいられなかった。

 
「ご住職、この度、タクシーで良いのでは?と助言したのは私です。大変申し訳ありませんでした」
 
「しかし、ひとつだけ。あのご喪家は、お金のことがあるので、なるべく質素に葬儀をやりたいと仰っておりました」
 
「私は直送(火葬のみ)や、1日葬もご提案しましたが、遺族は菩提寺との関係もあるので、きちんとお寺さんを呼んで、2日間お経をあげてもらいたいとのお考えでした」
 
「いつも先祖をご供養していただいているご住職に、(火葬や一日葬)の少ないお布施のみで帰らせるのは申し訳ないとも仰っておりました」
 
「そんな事情もあったので、タクシーの提案をさせていただきました。不愉快な思いをさせてしまったことは、心よりお詫び申し上げますが、ご遺族の気持ちだけは、お伝えさせていただきます」

ご喪家が語っだ部分はダイブ盛ってはいるが、まぁ良いだろう。嘘も方便。仏様も見逃してくれるに違いない。

住職が気まずそうに口を開く。

住職
住職
「いや、まぁ・・・最近タクシーでも礼儀のなってない人間もいるからさ。別にちゃんとしたドライバーなら、全然タクシーでも良いんだけどさ」
 
「そうですよね。我々もタクシーも客商売ですからね。お客様を大切にしないと、離れて行ってしまう時代ですよね」

ジロリと職を見る。

お寺もな!

そんな思いはしっかりと彼の心に届いただろうか。

そう言えば数ヶ月前、80代女性の葬儀で真言宗でも有数の高層が読経をあげてくれた。

通夜の読経が終わったあとの法話での最後の下りが実に感動的だった。

住職
高僧
「最後に皆さん後ろを見てください。そこに立っていらっしゃる葬儀社の人達がいるから、葬儀ができる。立派に故人を送り出してあげることができる」
住職
高僧
「彼らに対する感謝も決して忘れてはいけませんよ。葬儀社との出会いも、仏様が繋いでくださった大切なご縁ですよ」

聞けば精力的に檀家・信徒と交流を持ち、「センセ・センセ(先生)」と、実に良く皆から慕われている住職だった。

古くからの檀家である故人とは何度も旅行にも行ったそうだ。(もちろん普通の旅行)

えらい坊さんほど頭が低い。

しかしながら、多くの僧侶は依然として、その地位にあぐらをかいているだけのように思う。

あぐらをかいて、寝そべっているうちに、お寺と檀家の関係はいつの間にか「先生と生徒」の関係から、「店と客」の関係になってしまった。

多くの檀家が有難味が薄い割には縛りだけがきつい馴染みのお店(お寺)を離れ、より自由度の高いディスカウントストア(霊園や散骨)を選ぶ時代になってしまった。

残念ながらその現実に、多くの僧侶はまだ気付いてすらいない。(いや、見て見ぬふりをしているというのが正解か)

お寺の帰りにNPO法人が運営する霊園のパンプレットを遺族の元に届けた。

 
「菩提寺さんとの付き合いが大変なら、お墓を移すことを考えても良いかも知れませんね」

葬儀屋の口からその様なことを言わなければならない時代なのかと思うと、心底がっかりする。

葬式の時だけお世話になるから、葬式仏教。日本の仏教がそう呼ばれるようになって久しい。

しかし本来【仏の教え】とは、生きている人間がより良く生きるためのヒントに他ならない。

だからこそ釈迦は50年間で8万4千の教えを、自らの足と口で必死に伝えて周ったのだ。

生まれた子供に名前を付けてもらい、悩み迷った時や人世の節目節目で導いてくれる、そして死後は良いところに行けますようにと、この世での最期のお勤めをしていただけるならば、多少の我が儘やお布施の額などここまでの大問題にはならない。

しかし、葬儀の時だけやって来て、我が儘と飛んでもないお布施を押し付ける。

釈迦の教えを伝える僧侶たちがこの体たらくでは、日本における仏教の未来など見えたも同然だというのに、その弟子たる日本の僧侶たちは、いつになったら崇高なる釈迦の精神を思い出すのだろうか。

この仕事を始めてから、僧侶が格別の存在ではなくなってしまったことは、最大の残念事に思えてならない。

Instagram(仏像)

面会はすべき?すべきではない?

腐敗してゾンビのようになった遺体/ウジ虫がわんさかたかっている遺体、事故でぐちゃぐちゃになった遺体、火事で黒焦げになった遺体、水中に沈んで水でブヨブヨになった遺体/皮膚がズル向けの遺体、干からびてミイラ化した遺体、完全に白骨化した遺体・・・

世の中、今にも起きだしてきそうな、綺麗なご遺体ばかりではありません。葬儀屋ともなれば、様々な状態のご遺体を目にするもの。

しかし状態の悪い遺体に遭遇した場合、一番困るのが遺族の面会をどうするかという問題です。

関係が薄く、状態の悪い遺体など絶対に面会しません!という場合なら良いのですが、中にはどうしても面会したいと言って聞かない遺族もいらっしゃいます。

綺麗な姿を覚えておいてほしいので全力で面会を止めますが、その一方でどんな姿にせよ、最愛の人の最期の姿を一目だけでも見せてあげたいという気持ちが少なからず存在するのは、人としてごく自然のこと。

非常に困りものです・・・

遺族から火葬の依頼が入る。

ご遺体は都内某警察署に安置されており、明日の引き渡しになりそうだとのことだったが・・・

首が飛んでいるらしい・・・

なかなかパンチあるやんけぇ・・・

翌日、担当刑事から指定された引き渡し時間に、当該警察署に赴く。

既に監察医務院(東京都の医者)の検案(死因の検査)は終わっており、遺体の引き渡しが可能と聞いて、警察署地下部分にある霊安室の前に寝台車を回すと、部屋の扉が開いていた。

中には扉に足を向けて、金属の台に寝かせられた裸の遺体が横たわっているのが見える。

通常はグレーのシートに包まれて、シートを開くまでは遺体が見えないようになっているのだが、たまに警察署によってはフルオープンの場合がある。

こっちも心の準備というものがある。ちょっとは気を使っていただきたいものだ・・・

棺を積んだストレッチャーを引きながら、ゆっくり霊安室に入る。

それに合わせて下からゆっくり身体を見回していく。

足・脛・膝・太もも・腰・腹部・胸部・首・下あご・・・

んっ!?

【首】に【下あご】?

きちんと繋がっている!?

首が飛んでるんじゃなかったっけ???

そう思った次の瞬間・・・

NOー!!!

無い・・・頭部が・・・無い・・・

いや、正確に言うとあるんだけど、無い・・・

若干何言ってるか分からなくなってしまったが、要するに下あごを残して、上あごから上の頭部は完全にペシャンコで、車に引かれた猫みたいになっていた・・・

詳しい経緯は割愛するが、仕事中に何トンだか何十トンだかの機材に頭部が潰されてしまった事故による悲劇だった。

目も耳も鼻も・・・全て原型をとどめないほどぐちゃぐちゃの肉片と化していた。

それでも突然愛する家族を亡くした遺族は、面会を強く希望した。

担当刑事が必死に止めていたが、何とかならないかと必死に食い下がる遺族。

刑事が困り顔でこちらに助けを求める。

葬儀社と警察による必死の説得が始まった。損傷の激しい遺体との面会を希望・実現させて、結果的に正解でしたと言った遺族はひとりも会ったことがない。

下あごから上の顔がペシャンコになった最愛の人を見て、利することなどひとつもない。

それでも遺族の一人が、顔をシートで隠した状態でせめて足だけでも触れたいと言う。

しかし、そう言って最終的には我慢できずに、シートをめくって顔を見てしまった結果、酷く後悔した遺族も何組も知っている。

取りあえず今日のところはこのまま一旦連れて帰るということで、どうにか話がまとまった。

物言いたげな顔の遺族に見送られ、遺体を積んだ搬送車が警察署を後にする。

葬儀社としては悩ましい瞬間だ。

後日談

顔の部分を専用のアンコを使って形を整えながら、包帯でぐるぐる巻きにして、身体には白装束を着せた。

その状態で火葬前に少しゆっくりお別れの時間を取ることができた。お体にもお触れいただき、ほんの少しだけ遺族の哀しみや心の負担を減らしてあげることができたのは、とても良かったと思っている。

余裕顔の納棺師と一緒に、泣きそうになりながら顔に包帯を巻く作業は、二度と御免こうむりたいところだが・・・

葬儀社と損傷の激しいご遺体との格闘は今日も続く・・・

Instagram(仏像)

一昔前の鉄道会社社員といえば、鉄道マニア、いわゆる「鉄オタ」だった。。。(主観です。御免なさいm(_ _)m)

葬儀の仕事をするようになって、商社やIT企業に勤めていた時ほど電車を使う機会は少なくなった。

しかし、最近電車に乗っていて、とみに思うことがある。

近頃の駅員には、自分よりも下の若い世代もだいぶ増えてきたが、彼らの鉄道に対する知識が一昔前と比べてだいぶ落ちているのではないか?ということだ。

もちろん個人差はあるだろうし、私の思い過ごしということもあるだろうから、個人的な意見として聞いてもらいたい。

先日、斎場から次の斎場へと、鉄道を使って移動していた時のこと。

スマホの乗り換えアプリは、10分程でやって来る快速電車に乗るよう指示を出している。

しかし気持ち的には5分ほど早くにやってくる普通電車に乗りたい。

いや、だって猛暑のホームで待つのキツいから!

そこで電光掲示板に示された二本の電車を指差しながら、近くにいた駅員さんに尋ねる。

 
「あの2つの電車って、快速の方が○○駅に到着するのは早いですよね?どのくらい違います?」

元々この路線は7割以上の快速が2つ隣の駅で前を走る普通列車を追い越すのは知っているし、何よりスマホで調べてもいる。

快速のほうが早いのは知っているが、要はどの程度到着時間が違うのか知りたかったのだ。

その差が許容範囲であれば、普通列車に乗っていくことにしていた。

27-8歳と言ったところか、若い女性の駅員さんが首をかしげる。

駅員
駅員
「う〜ん・・・どっちが先に着くかは分かりませんが、多分【快速】で、その後それほど時間を空けずに【普通】が到着する感じだと思います」

えーっ!?

なんせ普通列車でも15分程度の乗車時間だ。そこまでの情報なら、わざわざ聞かぬとも分かっている。

諦めてスマホの指示通り、快速を待った。

私は元々IT関連企業の出身だ。iPhoneとXperiaとiPad proとandroidタブレットを持ち歩く、ディバイス依存症だ。

まぁそんなことはどうでも良いのだが、要するに二本の電車の到着時間を瞬時にスマホで調べることは十分可能だということだ。

だが、私は昔から【駅員に聞く】という行為が好きなのだ。

ご丁寧に入らない知識まで得意げに語り、「どうだ!」とばかりの勝ち誇った表情が、たまらなく心地良い。

駅員も乗客から聞かれることを、どこか心待ちにしているきらいがあった(と、私は勝手に思っている)

一昔前の前なら

鉄ヲタ駅員
駅員
「快速は□□分着、普通は▽▽分着、もっと早く行くなら、他線ですがこんな手も有りますぜ、旦那!」

くらいのことは、平然と答えてくれただろう。

特急スペーシア
特急スペーシア

実際スマホの情報によると、私の目的地は複数の路線が乗り入れをしているターミナル駅であり、途中で他線に乗り換えれば数分早く着く。

しかし、たまたまということもあるだろうが、最近は「正確には分かりませんが・・・」だったり、「他線のことまではちょっと・・・」などと、若い駅員を中心に、歯切れの悪い回答が格段に増えたことは確かだ。

時代の流れと言ってしまえばそれまでだ。

一昔前は、駅員にダイヤや経路を尋ねる人の列が、改札を占拠していた。必然的に覚える機会も、答える機会も圧倒的に多かった。

ところが今や老人から子供まで携帯(スマホ)を持つご時世。私の両親ですら、スマホで経路を調べている。

乗客が我先にと駅員に群がって質問攻めにしているのは、大幅な遅延の時くらいなものだ。

また、働き方の有り様が変わったこともひとつだろう。

昔は鉄道会社社員といえば、「男の鉄オタ」というイメージが強かった。(主観です。御免なさいm(_ _)m)

学校の成績はからっきしだが、鉄道のダイヤを言わせたら天下一品。いつ使うか分からない地方のマイナー路線はもちろん、絶対に必要ない貨物列車のダイヤまで頭に入っている強者もいた。

授業の教科書なんか軒並み新品同様だが、時刻表はめくり過ぎで垢まみれ・・・なんて輩が周りにひとりくらいはいたものだ。

しかし、職業選択の自由が広がり、性別の垣根も業種の衝立もとっぱらわれつつある現在、良くも悪くも「◇◇が好きだから!」、そうした熱い思いで職業を選ぶ人間は減ってきているのかも知れない。

現に知り合いの鉄道会社社員の女性に、何故女性で鉄道会社なのか?と就職した理由を聞いたところ、

「何となく・・・」という答えが返ってきて、少々がっかりした。

むろん、熱い思いを持った鉄道社員も多いのだろうが、そうでない社員も着実に増えている気がするのも確かだ。

「俺の底力を見よ!!!」

職業選択の自由が増え、どんな職業でも気軽に選べるようになることは良いことだが、真の意味での「その道のプロ」が少なくなってしまうことは、いささか寂しい気もする。

もちろん、単なる私の勇み足、思い過ごしであれば良いのだが・・・

とんでもない遺族の話

もう5‐6年前の話。

故人は大正生まれ。喪主を務める奥様はご健在だが、なにぶんかなりのご高齢でいらっしゃる。施設に入るのが嫌だと、夫婦で自宅住まいを続けていた。

満足にお見舞いにも行けなかったからと、奥様のたっての希望で、ご遺体は自宅にお戻りになった。

自宅安置も終わり、打ち合わせへと入る。

ひと段落したところで、喪主のひとり娘は葬儀の準備があるからと、一旦自宅に帰って行った。

奥様と私、サブのスタッフ3人で遺影の選定作業に取り掛かる。

なにぶんお年がお年だ。耳も遠けりゃ、脳の活動も停滞気味だ。

円滑なコミュニケーションは期待できない。

 
「お飾りするお写真はどれになさいますか?」
老婆2
喪主
「え?写真?あたしゃ、いいよ。写真撮られるの好きじゃないから」

あんたじゃ無いよ。ご主人だよ・・・

大体何の記念撮影だよ。

葬儀の成約記念にハイチーズ!

無いよ!そんなサービス!

老婆2
喪主
「あー、遺影写真のね」

かがんだ腰に手をやりながら、奥の部屋に消えて行き、しばらくタンスをガサゴソやっている。

少しして年季の入った木箱をひとつ手にして、戻ってくる。

(ヤベェやつだ。)

この年代の人がタンスの引き出しから引っ張り出してくる小汚い箱は、大抵いろんな意味で【ブラック】な写真だ。

老婆2
喪主
「これ、太平洋戦争時代の写真」

そこには白黒でピンポケした写真が並ぶ。

時代的にも色的にも、遺影の利用価値的にも完全にブラック!

スリーアウト!チェーンジ!

 
「この手のお写真はダメなんですよ。ご遺影サイズに引き伸ばしてしまうとボケてしまうので・・・」

再び箱をガサゴソ・・・

老婆2
喪主
「じゃあ、これは?」

先ほどと変わらず、似たり寄ったりの写真だ・・・

 
「この類のお写真は、ご遺影としては使えないんですよ。もっと鮮明なお写真はございませんか?」
老婆2
喪主
「困ったね~。写真と言ってもこれといって無いのよね~」

ふと居間のテレビ台の上に飾られた集合写真が目に入る。

 
(ちょっと古くて画像が荒いが、何とかイケるかも)

私の視線に気づいたのか、奥様が口を開く。

老婆2
喪主
「それは使えるかい?」

こいつは助かった!

古いものなので、額に引っ付いて取り出すのに苦労したが、写真を傷つけないように細心の注意を払いながら、何とか写真のみ取り出してテーブルの上に置く。森林の中で撮ったラフな格好の写真なので、背景とお召し物はチェンジした方が良さそうだ。

 
「奥様、ご主人様はこちらの男性ですか?」
老婆2
喪主
「あー、似てるんだけど、それ主人の弟なのよ」
 
「ではどちらの方ですか?」
老婆2
喪主
「ここには写ってないのよ。なんせ写真撮ったのが本人だから」

返せー!俺の時間を返せー!!!

老婆2
喪主
「弟じゃだめかね?昔からよーく似てるって言われてたから、誰も分かりゃしないと思うんだけど・・・」

ダメ!!!!!

老婆2
喪主
「困ったね~。どうしようも無ければ、写真無しでいくしか・・・あっ、そうだ!あれが使えるかも!」

そう言うと奥の部屋に消えて行く。

戻ってきた手には、デジカメが握られていた。

良いのがあるじゃないか!

老婆2
喪主
「娘が買ってくれたんだけど、イマイチ使い方がわからないもんだから、しまいっぱなしでねぇ~」
 
「そうでしかた。でも良かったですね。スナップよりスマホとかデジカメとかで撮ったデータの方が綺麗なのが出来ますよ!」

すると奥様、

老婆2
喪主
「遺影に使う写真ってのは、生きてる時の写真じゃなきゃダメって決まりはないんだろ?」

はっ???(゚ロ゚屮)屮

老婆2
喪主
「本人ここに居るんだし。この場で撮っちまえば良いんだろ?」

ちょっと何ってるんだか分からないですけど!

老婆2
喪主
「これをこうやって・・・あ~、ダメだ。こうかね~?」

啞然とする私たちを尻目に、ああでもない、こうでもないと言いながら、パシャ。

老婆2
喪主
「やっぱりまずいかね~?」

気づいていただけました?

老婆2
喪主
「やっぱり目が閉じてるってのはまずいかねぇ?」

いや、そういう問題じゃねーし!!!

老婆2
喪主
「こうやって開いたらダメかね~?」

デジカメを持っていない方の手で、故人様のまぶたをグリッ!

老婆2
喪主
「あ~、私の手が入っちゃうんだよね~。離すとすぐ閉じちゃうし」
老婆2
喪主
「ちょっと、そこのあなた手伝って」

反射的に首をブンブン横に振るサブスタッフ。

老婆2
喪主
「あ~もうイライラする!この人は生きてる時から、私の言うことなんて聞く耳持たずで。死んだ後まで無視を決め込んじゃって!少しで良いから、目をバチっと開けなさいよ!ほらっ!」

無料ゲー!(T◇T )

念のためデジカメも確認しましたが、部屋の中で試し撮りしたと思われる、意味不明のブレブレ写真しか入っておらず・・・

ご遺体の写真は諦めて?、必死に三人で探した結果、障害者手帳を作る際に撮った証明写真が一枚見つかりました。

お陰で何とか事なきを得ましたが、ある程度のお歳になったら遺影写真の一枚くらい用意しておこうね!って思ったとんでもない遺族の話。

大学受験シーズンを前に、注目度がMAXに達する「赤本」を発見!

夏休みは受験の天王山ですよね。

ああ~、必死に大学を目指した昔を思い出しますよ。

YOーYOー♪ イェー♪若さこそが最高の武器だと気が付かなかった

あの頃ー♪

何となく参考書を買えば、試験でいい点数が取れると思っていた

あの頃ー♪

持っている参考書の質と量こそが、受験生のステータスだと勘違いしていた

あの頃ー♪

参考書を買うと言えば、親が簡単にお金をくれるとほくそえんでいた

あの頃ー♪

参考書なんて買ったことに満足して、あとはほぼ親に勉強してるアピール醸し出す為だけの小道具でしかなかったですけどね・・・

結構高いんですよね。参考書って。

あの頃は自分のお金じゃないから、ホイホイ買ってましたけど、今更ながら親に感謝ですね。

父ちゃん、かーちゃん ありがと~!

念の為、帰り際に依頼主に確認。

 
「この赤本、結構役に立ちました?」
笑い2
お客様
「ほぼ使ってません!」

YOーYOー♪ イェー♪ソクトウ(即答)!

オモワズ ソクトウ~(思わず即倒)!

トナリモ テントウ~(隣も転倒)!

デモ マジ ガンドウ~(でもマジ感動)!

ココロノソコカラ アリガトウ~(心の底からありがとう)!

コンヤ イイショニ メシデモ ドゥ?(今夜一緒にメシでもどう?)!

ナイス!!!

それ以外の答えが返ってきたら、「返し」が分からないとこだった・・・

 
「日本国民だいたいそんなもんですよね~」

って低レベルな相づちと、意味の無い安堵感を胸に、退散!

レッツゴー!TSUYA(通夜)!!!

とんでもない遺族の話

生活保護受給者が絡む葬儀の場合、葬儀代金は葬祭扶助制度を利用して行政が負担します。

日本国憲法に謳われるいる、最低保証の一環で、これを福祉葬(民生葬)と言います。

  1. 対象者が生活保護を受けており、葬儀を行える近親者がいないか、いても葬儀を行える金銭的余裕がない。
  2. 対象者にも資産がなく、また葬儀を行う近親者も生活保護を受けており、金銭的余裕がない

金額は自治体により若干の幅は有りますが、おおむね20万円前後までと決まっています。

金額的に火葬式(直葬)しか出来ず、原則お坊さんを呼んだり、食事をしたりすることは出来ませんが、搬送や安置に関する一切と、棺、骨壺、火葬料といった火葬に必要な最低限のサービスは全て含まれているため、ご遺族の金銭的負担は基本的にありません。

(例 東京23区は最高206,000円までなので、各葬儀社が自社プラン等を参考に、~206,000円までの金額を役所に請求する)

それでは本題。

ご依頼いたただいたのは、23区にお住まいだった、生活保護受給者の方の葬儀。

駆け付けた他県に住む娘さん夫婦も金銭的余裕がないとのことで、福祉課の担当と話をして、葬儀は福祉葬で執り行うことに。

故人宅で申込書を書いてもらったその足で、役所の福祉課に出向く予定にしていた。

本来、福祉課には葬儀社だけが出向いて必要な手続きを進めるのだが、ここ数年は疎遠だったこともあり、晩年の親の様子を聞きたいと、娘さんも一緒に福祉課に出向くことに。

役所の福祉課担当者当社
担当者
「基本的に葬儀代は規定金額以内で役所が全額負担します。23区の場合(最高)206,000円までと決まっていますが、ただし後から確認させていただいて、もし本人に所持金があった場合は、そちらのお金は葬儀代に充当させていただきます。その辺りって今はわかりませんよね?」

遺族に尋ねる福祉課担当職員。

生活保護葬儀の喪主
娘さん
「あっ、所持金有ります!」
役所の福祉課担当者当社
担当者
「あっ、そうなんですね?」
生活保護葬儀の喪主
娘さん
「ここに来る前に(故人の)部屋を整理してきたんですが、貴重品は整理して持ってきたんで、ここの財布にあるのが全財産ですが・・・」

チャリ~ン

福祉葬

役所の福祉課担当者当社
担当者
( ̄□||||!!
 
「( ̄□||||!!」

ジュ、ジュウイチエン!?

今どきの小学生のほうがよっぽど金持ーとるわい!!!

処理が面倒くさいことになるだけだし、もうええやろ?所持金無しで。

役所の福祉課担当者当社
担当者
「う~ん・・・」

天を仰いで考え込む福祉担当者。

役所の福祉課担当者当社
担当者
「み・・・見なかったことにします・・・」

ナイス!ジャッジ!

 
「た・・・助かります・・・」
役所の福祉課担当者当社
担当者
「否!!!」
役所の福祉課担当者当社
担当者
「やはり仮にも私は役所の人間です!知ってしまった以上、見過ごすわけにはいきません!葬儀屋さん、大変申し訳ありませんが・・・」

真面目か!?

そりゃ、真面目だよね・・・公務員だもの・・・( ̄□||||

 
「か・・・畏まりました。それでは11円を火葬当日ご遺族から頂戴し、(最高)205,989円までの葬儀代金を区役所に請求します・・・」
役所の福祉課担当者当社
担当者
「ほんとにすいません・・・見なかっことに出来れば良かったんですが・・・」
 
「だ、大丈夫です・・・」
生活保護葬儀の喪主
喪主
「私し何か余計なことしちゃったかしら・・・」
 
「いえ、大丈夫ですよ・・・それでは佐藤さん(仮名)、当日11円をお持ちください。領収証を準備しておきます」
生活保護葬儀の喪主
娘さん
「いえ・・・領収書なんて要りませんよ。手間取らせちゃうだけですし・・・」
 
「否!!!お金を受け取って領収書をお渡ししない訳にはいきませんから・・・」
生活保護葬儀の喪主
娘さん
「完全に余計なことでしたね・・・」
 
「いえ、誰も悪くありませんよ・・・誰も・・・」

ホント、だーれも悪くありません。

むしろ正しいことをしているのに、何故かみんながちょっとずつ傷ついてるのは何故でしょう???

地味に事務処理がひとつ増えたし・・・

でも、まぁ本音は『そもそも10円程度なら、別に馬鹿正直に言わなくてもいいんじゃね???』

って正直、思ったとんでもない遺族の話。

ちょっとだけね。

とある女性宅に買い取りでお邪魔した時の話。

【無人島に持っていくならこの一冊!】

本に挟まれた大手書店のチラシに、そんな文言がプリントされていたこともあって、会話は自然と「無人島に持っていくならどの本?」に。

 
色即是空
「今日お売りいただく予定の本の中で、無人島に持っていくとしたらどれですが」
おばさん
女性
「う~ん・・・」

しばし考えた後、おもむろに指差した本は・・・

【無人島に持っていくならどの本が良い?】お客さんが示した意外過ぎる本とは?

『絶対わかる ルーター&スイッチ 超入門』

 
色即是空
「!???」
おばさん
女性
「違うよ。昔ネットの繋がりが良くなかった時に、ルーターに問題があるとかで知人に勧められて買ったんだけど、私みたいな機械音痴の人間からしたら・・・」
おばさん
女性
無人島にでも行かなきゃ絶対に読まないじゃない!

斬新!!!

なるほどね~

そーゆう考え方もあるのね。

Σ( ̄ε ̄;|||・・・

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