イタリア中部地震の犠牲者を悼み、アスコリ・ピチェーノで2016年8月27日に行われた国葬で、生死を分けた幼い姉妹の運命が教会の司教によって紹介され、参列者らは深い悲しみに包まれた。
AP通信などによると、九歳のジュリア・リナルドちゃんと、妹ジョルジャちゃんの姉妹は二十四日の地震に巻き込まれ、がれきの下敷きとなった。
救助隊員が姉妹を救出したのは十五時間後。
ジュリアちゃんは妹をかばうようにしっかりと抱きしめながら、すでに息を引き取っていた。
妹ジョルジャちゃんは一命を取り留め、二十七日に四歳になった。
二人を助け出した救助隊員はイタリア紙に対し、ジョルジャちゃんは、姉のつくった空間のおかげで息をすることができたのではと話した。ただ、今もショックで話ができないという。
ジュリアちゃんは小さなひつぎに納められ、国葬の会場となった体育館に安置された。
救助隊員の一人はひつぎに手紙を添え、無念をにじませた。
「到着が遅くなったことを許してほしい。できる限りの手は尽くしたことは分かってください」
東京新聞
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