腐敗臭の原因と消臭方法
人間・動物・魚・生ゴミなどの腐敗臭。とてつもなく嫌な気分にさせてくれるこの臭いの正体は一体何なのか?また消す方法は無いのでしょうか?
腐敗臭の正体
腐敗臭は「アミン(amine)」やアミノ酸などが主な原因です。
アミン類の代表格であるアンモニアやトリメチルアミン、さらにはインドールやスカトール、硫化水素、脂肪酸・・・などなど
免疫機能が働かなくなった死体は、あっという間に細菌の温床になり、侵食、分解されていきます。これが腐敗のメカニズムであり、その過程で飛び出す様々な物質が混じり合い、あの凄まじい腐敗臭となるのです。
腐敗を抑制する「ある物質
腐敗臭を止めるには、細菌の活動を抑え、臭いの元となる物質を分解してしまう必要があります。
そこで登場するのが「酸」です。
レベル1 「酢酸」
最も身短にある「酸」と言えば、酢酸。つまり「お酢」です。
これを生ゴミにかけるか、遺体であれば霧吹き用の容器などに入れて、吹きかけましょう。ある程度の腐敗と腐敗臭は、止めることが出来ます。
レベル2 「クエン酸」
酸性度が上がっていけば、より腐敗臭を抑える力も強力になります。
クエン酸を使いましょう。水に解いても良いですし、生ゴミなどであれば粉末のまま振りかけてもいいでしょう。
ただしクエン酸は、水が蒸発しても酸は残ります。注意が必要です。
レベル3 「サンポール」
最後の手段です。サンポール。中身は「塩酸」。生ゴミに振りかければ効果てきめんですが、塩素系の物質と混ざると塩素ガス、硫化物と混ぜると硫化水素がはっせいするので、台所などで使用する場合は他の洗剤と混ざらないよう注意が必要。
人間の遺体に使っても効果はてきめんですが、自己責任でお願いします。(顔はダメです。)
今でこそ様々な腐敗臭用の消臭剤が出ていますが、昔はそんなものありません。ドライアイスや遺体専用の冷蔵庫なども整っていなかった時代には、結構重宝したようです。ご遺体が可哀想な気もしますが、強烈な腐敗臭を晒しながら式を執り行うよりはマシといったコトロです。(勿論遺族の了解を取ってやっています。式の後は即火葬)。
上記の理由から最近では滅多に見られなくなりましたが、今でも古い葬儀屋は『クレンザー(重曹)→ハイター(漂白剤)→サンポール』という流れを知識として持っていて、いざというときは発動させます。面白いくらいにマジで一瞬にして腐敗臭が消えます!(勿論ご遺族の許可を取っています)
ご遺体に使うかどうかはさて置き、生ゴミにはかなり効果的ですので、特に暑い季節には「酸」を使った腐敗臭対策を是非お試しください。