【東日本大震災】妹、いつもそばに 苦しんだ姉に笑顔戻る

震災で児童・教職員計84人が死亡・行方不明となった宮城県石巻市立大川小学校の三回忌法要が3日、市内の斎場で行われた。

2年がたち、悲しみは今も癒えない。だが、前を向いて生きるきっかけを見つけた遺族もいる。

「いつも妹がそばにいてくれる気がする。だからこそ、頑張らなくちゃって思うんです」。市立大川中学校3年の紫桃朋佳(しとう・ともか)さん(15)は高校受験を目前に控え、犠牲になった当時同小5年の妹の存在を感じながら勉強に励んでいる。

千聖(ちさと)さん(当時11歳)はいつも朋佳さんの着ている服をまね、後をついて離れない甘えん坊の妹だった。バレーボール部だった朋佳さんの練習相手になり、「私も中学でバレー部に入る」と約束していた。

震災から数日後、行方不明になっていた千聖さんと遺体安置所で再会した。「もう亡くなってるんだけど、帰ってきてくれたことがうれしくて」。顔の泥や砂を拭き取ってあげながら「よく頑張ったね」と声をかけた。

震災後、朋佳さんは両親や友人の前でいつも明るく振る舞った。周囲を困らせてはいけない。そう思って作り笑いをしていた。

だが昨夏、同級生から家族を失った悲しみを初めて打ち明けられた。「うれしかった。話してもいいんだって」。朋佳さんも思いをはき出した。

妹を失った悲しみ、何事もなかったかのように進んでいく学校生活への違和感--。同級生は全て受け止めてくれた。「1年半ぶりに心の底から笑えるようになった」

月命日の先月11日。墓参りに行くと供物が突風に飛ばされた。しかし急に風向きが変わり、再び墓の前に戻ってきた。「千聖がやったんだな」。近くにいる気がした。

朋佳さんの部屋の机の隣には今も千聖さんの机が並んでいる。千聖さんが手がきのイラストやメッセージを朋佳さんの机の上にこっそり置いていたことなどを思い出す。

9日に卒業式を迎える朋佳さんは前を向いて歩き始めている。震災を経て、生まれて初めて親友と呼べる友達ができ、改めて友人や家族の大切さを知った。

いろんなことが起きるたびに、千聖がやってくれたのかなって思う。見守ってくれているから、一緒に頑張れる」。笑顔でそう語った。

毎日新聞

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