【東日本大震災】結婚記念日一転

■浪江町請戸 吉田一夫さん(63)

震災の起きた昨年3月11日は、夫妻の39回目の結婚記念日だった。

当日は前年秋に骨折した右足のリハビリのため、大熊町の大野病院を受診した。車で帰宅する途中に津波に巻き込まれたとみられる。

健康で病院とは縁遠かっただけに「稲刈りまでに足を治す」と治療に励んでいた。昨年4月上旬に町内で発見され、診察券で身元が確認された。

双葉農高で長距離ランナーとして活躍。専業農家としてコメや野菜の栽培に打ち込み、妻陽子さん(62)との間に一男一女をもうけた。

子煩悩で、長女徳子さん(34)の小中学校時代はソフトボール部の送迎役を担った。娘が仙台育英高に進んだ後も応援で全国を歩いた。徳子さんが産んだ初孫の日向(ひなた)ちゃん(2つ)を膝に乗せてかわいがっていた。

農作業を手伝う陽子さんとは評判の「おしどり夫婦」。農地を減らし、余生を楽しもうと話し合っていた。

遺品の腕時計の日付表示は「3月18日」で止まっていた。陽子さんは「この日まで生きていたのでは、と思えてならない」。やり切れない胸中を口にした。

福島民報

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