【東日本大震災】孫5人 愛情注ぐ

■新地町大戸浜 寺島清二さん =当時64= チヨさん =当時66=

古里の海を愛した漁師の清二さんは、自慢の「第二清運丸」でカレイ、ホッキ貝などを求めて海に繰り出していた。歌も好きで知人の結婚式でマイクを握るほど。漁に使う網作りには演歌のBGMが欠かせなかった。

チヨさんは献身的に支えた。土曜日を除く毎日、夜明け前の港で船を迎えた。小さい事にこだわらない懐の深い女性だった。

2人は長女晴美さん(43)が産んだ政人君(18)、幸太君(13)、長男達也さん(40)夫婦がもうけた七聖(ななせ)さん(8つ)、翔聖(しょうき)君(7つ)、梨花(りんか)ちゃん(4つ)の孫5人に深い愛情を注いだ。

震災の日、清二さんはいつものように孫の七聖さんを小学校まで迎えに行った。津波が迫るとチヨさんと七聖さんを高台に避難させ、船を海岸にロープで固定した。その後の行動は分からない。七聖さんは近所の人に助けられたが、チヨさんは途中ではぐれた。

清二さんは2週間後の3月25日、チヨさんはその翌日に自宅近くで見つかった。家族の下には、照れながら2人で並ぶ写真だけが残った。家族旅行で岩手県を訪れたときの1枚。

清二さんは右手をポケットに入れ、左手にはたばこ。チヨさんは少し控えめに写真に納まる。「天国でも仲良く一緒にいてね」。晴美さんは空に願う。

福島民報

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