【東日本大震災】震災で亡くなった娘の夢 67歳の母かなえる

仙台市青葉区の清水和子さん(67)が27日、看護師の国家試験に3度目の挑戦で合格した。東日本大震災で亡くなった次女山口美香さん=当時(28)=が果たせなかった夢。准看護師だった清水さんは、最後に聞いた家族の応援の言葉を支えに猛勉強を重ねた。4月から通所介護施設で働く。

美香さんは石巻市内で、同年代の夫と6歳になる長男楓太(ふうた)君とで暮らしていた。3人とも2011年3月、震災の津波にのまれて帰らぬ人となった。

楓太君は小学校の入学直前。5月22日に次男を出産する予定で、名前は颯(はやて)と決めていた。幸せの絶頂だった。

「守ってあげられなくてごめん」。病院の仕事を休めず、すぐに捜しに行けなかった清水さんは自分を責め続けた。

<4人のもとにいけたらどんなに幸福なんだろうか!!><いつになったら涙はかれるのだろうか?>。震災前から書いた日記は、つらさや悲しみを表す文字で埋まった。

「お仕事辞めないでね。ボランティア頑張ってね」。震災の前日、楓太君たちに電話口で言われた言葉を生きる支えにした。自殺予防の傾聴ボランティアを再開し、仮設住宅入居者らと思いを重ねた。

何か前向きになれることはないか。「看護師になりたい」。美香さんの夢を思い出した。職場見学に来たとき、患者に感謝される母親の姿に「すごい。尊敬する」と感激していた。

娘の夢をかなえてあげたい。定年の65歳を控えていたが、13年に通信制看護学校に入学。15年3月の退職後は予備校や家で勉強漬けの日々を送った。大変だったが、諦めなかった。

仙台市内の合格発表会場で27日、受験番号を見つけた清水さんは美香さんに真っ先に報告したくて、アドレスにメールを送った。

<楓太とあなた達の言葉が支えに成りました。4月から看護師として働きます。見守っていてね>

河北新報

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