WEB雑誌R25で葬儀でありがちな5つのNGマナーについての特集があった。
実際に「ありがち」というモノから、「ネタ?」と言いたくなるモノまで様々だったが、あまり秀逸な内容とは言えないので、個人的な経験を踏まえて解説してみる。
※あくまでも個人的な見解です。
いつ見舞われるかわからないもののひとつが、不幸。大人になると、突然の訃報に際して焼香に出向く機会も増えるが、特に若い年代だと作法や礼儀を完璧に理解している人は意外と少ないのでは?
お焼香の列で前の人のやり方をみて、それにならって“それっぽく”済ませている人が大半だろう。それだけに、なかにはとんでもないミスを犯してしまう例もあるとか。
そこで、葬祭事情に詳しい埼玉県の某寺院住職に「葬儀のありがちNGマナー」を5つ挙げていただいた。
其の1「乾杯」ではなく「献杯」
通夜振る舞いの席で「乾杯」と発声 通夜振る舞いの席で「献杯!」という掛け声に、ひとりだけ「乾杯!」と重ねてしまい、気まずい空気になるなんてことも多いという。
またご遺族に「ご愁傷様です」と言葉をかける例が多いものの、いささか儀礼的で皮肉っぽく感じる人もいるという。声を掛ける場合は「お悔やみ申し上げます」という言い回しのほうが無難だ。
私の見解・解説
賛成度○
現在は「献杯」自体かなり認知されてきています。一昔前に比べれば「乾杯」はかなり減りました。また例え間違えたとしても、所謂「想定内」の間違いの為、それ程気まずい雰囲気にはならないように思います。
「生前良く一緒に飲んだあいつの為に、みんなで杯を空けてやるか・・・」「献杯!」
ドラマなどから始まった習慣です。勿論きちんと言えるに越したことはありませんが、そう硬く考える必要はありません。
「ご愁傷様です」より「お悔やみ申し上げます」の方が良いという意見には賛成です。もっと親しければ「この度は大変だったわね・・・」など、なるべく砕けた言い方の方が心が通じるように思います。
其の2「私服」OR 「喪服」
通夜だからといって、平服で参列する 通夜は故人と親しい人が「急いで駆けつける場」という意味がある。それだけに「お通夜は普段着でいい」と思っている人も少なくない。
だが、実際の会場では、ほとんどの参列者が喪服に身を包んでいる。現実問題として、当日になるまで通夜があることを知らなかった、というケースはあまりないはず。本当にそうなら平服でも構わないが、そうでもないのに平服で参列するのは失礼。
悪意はないかもしれないが、厳しい言い方をすれば「取るものも取りあえず駆けつけた」ふりをしていることになってしまう。大人になったら、やはり黒の礼服を一揃え用意しておこう。
私の見解・解説
賛成度×
現在は周囲に知らせず、ひっそり葬儀をやりたいという喪家も多い。まわりまわって伝え聞き、慌てて飛んできたというケースは逆に増えています。
また一昔前はわざと「○○するふり」をしたり、逆に敢えてしなかったりと、お互いに相手の気持ちをおもんばかって様々に気を遣いましたが、最近はそれ程でもなくなりました。裏の裏を読む様な、深読みは必要ありません。
着替える暇があれば喪服に着替えていけばいいし、暇がなければ私服で行く。それ以上でも以下でもありません。
ただし、私服で行く場合は長居はしないこと。自分自身肩身の狭いことは間違いないし、長居すると周囲の心象は途端に悪くなります。
訃報を聞きつけて取るものも取りあえず駆けつけ、焼香だけして「仕事を抜けだしてきたので!」と、さっと帰る。これを心がければ私服でも問題ありません。
通夜振舞いの料理をしっかり食べたい場合は、面倒でも喪服で!笑
其の3「通夜振舞いの料理は食べる?食べない?」
気を遣わせるからといって、早々と帰る真夏や真冬は、通夜の焼香列に並ぶのはつらいもの。そのせいか、焼香を済ませた途端、すぐに帰ろうとする人がいる。
もちろん、仕事が忙しかったり、傷心の遺族に気を遣って…という人もいるだろうが、通夜振る舞いの料理に手をつけず早々に帰ることは、故人や遺族に対して失礼に当たる。時間が許せばなるべく断らず、口をつけて帰ろう。
私の見解・解説
賛成度◎
通夜振舞いの料理を召しあがることは、供養の一環と心得ましょう。上記の通り、急ぎの要も無いのに、手を付けずに帰ることは、故人や遺族に失礼に当たります。
供養うんぬんは置いておいたとしても、遺族はせっかく来てくれた会葬者をもてなす為、彼らがおいしいご飯を食べて帰ったかを非常に気にします。
夏などは特に余った料理は全品廃棄となることを考えても、料理には極力箸を付けて帰りましょう。
何と言っても普段はそうそう食べられないご馳走ですから笑
其の4 何らかの形で「お悔やみの気持ち」を示す
参列できないから、スルーする。
一般的に通夜と葬儀を1日ずつ分けて行うのは、多くの人に来てもらうためという側面もある。どうしても参列できない場合は弔電を打ったり、ほかの参列者に香典を預けるようにしよう。後日あらためてお参りに伺うのでもいい。
遺族は後日「誰が参列したのか」をチェックすることになる。故人や遺族と付き合いがあったにもかかわらず、会葬者リスト名前がなければ、遺族が心証を害しても不思議ではない。参列できない場合も、必ず真心を尽くそう。
私の見解・解説
賛成度◎
わざわざ取り上げる必要があったのかと首をかしげてしまうNGルール。言うまでも無く、当たり前です。
其の5 柏手(かしわで)を打つ
一般的な通夜や告別式では一列に並んで焼香を行うが、その際にまさかの“柏手”をする人が稀にいるという。あまりの事態に読経中のお坊さんも動揺し、一瞬お経が止まってしまった例もあるとか。遺族の目の前で不慣れな行為を行うだけに緊張してしまうのかもしれないが、落ち着いて列の前の人たちの振る舞いを確認しよう。
私の見解・解説
賛成度△
言うまでもなく柏手は神道です。
(葬儀の時は打つふりだけして音は出しません)
しかし今まで数え切れない程葬儀をやってきたが、見たことがありません。恐らくネタでしょう。まぁ極極極極稀にいるのでしょうが、ほぼ無視して良いNGルールです。
「葬儀のNGルール100」くらいならネタとして入れてもかまいませんが、5つしかない枠の1つとしてはいただけません。勿論やってはいけないルールであることに違いはありませんが、そういった意味で△です。
まとめ
葬儀に限らず冠婚葬祭には実に様々なマナーがあります。
冠婚葬祭はその人の教養が一番顕著に表れてしまう場所。周りの人から後指を指されないよう、最低限のマナーはしっかり身に付けておきたいところ。
一方で葬儀で一番重要なことは、故人と遺族に対して「哀悼の意を示す」ことです。どんな形にせよそれさえしっかり伝えることが出来れば、多少のルールなど気にする必要はないとも言えます。
合わせて読みたい!いや、読んでいただきたい!
いやいや、読んでくださいm(__)m!