12月の別名といえば忙しすぎて、普段はゆったりとしている僧侶（師匠）も走る程忙しいところから【師走】。
本当に僧侶も走るんでしょうか？
（Photo by Team【不良親父】とその仲間達♪♪）
坊主が走っている。
あははははっ。
斎場裏の駐車場に停められた車に向かって、まんまる坊主がひいひい言いながら走っていく。
普段は偉そうにふんぞり返っているが、流石に所属宗派の会合への移動時間がギリギリで焦っているのだろう。
ふっふっふっ。
いつも何かにつけて周囲に威張り散らすことで有名な厄介者の住職。
式を統括している私が、お別れ式の時間を多めに取るなどして、意図的に告別式の時間を15分延長してやったことに気付いてはいまい。
ゆっくりお別れが出来て喜ぶご遺族の後ろで、涙目になって（早くしろ！）ってジェスチャーしてやがったけど、ガン無視してやったぜ！
忙しさで頭がおかしくなってる12月の葬儀屋なめんなよ笑
けっけっけっ。
プルルルー！プルルルー！
何度も何度も携帯が鳴る。
留守電のメッセージに切り替わる。
「もしもし！どこにいるんですか？夜の式の段取りについて、確認したいことがあるんで、大至急連絡ください！」
電話口から他のスタッフの声が響く。
ダン鳥（ドリ）？
それは食えるのかね？
わしは知っているのだぞ。
お主たちが裏で
｢あの忙しさじゃあ、次は色即是空さん（私）の葬儀で間違いないね・・・｣
って、人を過労死確定みたいな扱いにして、ぜんっぜん笑えないギャグをぶちかましていたのを！
ひっひっひっ。
焦るがよい。
斎場脇に停めたトラックを動かして欲しくて、設備担当のスタッフがウロウロしている。
鍵は私が持ってるからな。
へっへっへっ。
斎場脇にある道具部屋を
「もう、色即是空さんの仮眠室に改造しときましょうか？www」
とか、哀れみたっぷりに言ってくれちゃってさ。
誰も私がすぐ脇にある物置の中に隠れているとは考えもつきまい。
うっひゃっひゃっひゃ。
兎に角12月の葬儀業界は文字通り、死ぬ程忙しい。
斎場や僧侶が手配出来ず、葬儀が1週間、10日待ちなんてのはザラだ。
（Photo by anonymous）
そんな状態だから、こっちは毎日毎日毎日、朝早くから、夜遅くまで、やってもやってもやっても終わらない。
この時期は流石に坊主も走り回り、葬儀屋は飛ぶ！
大好きなブログを更新する暇もない。
1週間前からこじらせている、風邪でボロボロの体を引きずりながら、今日も「悲しみの場」に立つ。
もう疲れたし・・・
｢神様・仏様、本気でこれ以上人を死なさないでください。｣
毎年この時期になると、本気でそう祈る。
結論
｢坊主も師走は走る！｣
合わせて読みたい！いや、読んでいただきたい！
いやいや、読んでくださいm(__)m！
