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副葬品について
ご遺体を火葬するする前に、お柩に入れてあげる思い出の品や、好物だった食べ物。これを副葬品と言います。
副葬品の定番と言えば、「洋服・履物」・「食べ物」・「手紙・写真」・「趣味の物」などなど。
特に生前好んで着ていた物と、好きだった食べ物は、外せませんね。
しかしここで気を付けたいのが、その素材と迷信的な理由から避けたほうが良い物。
特に素材に関しては、土葬の時代なら基本何でもOKだったのでしょうが、今は火葬の為、窯に入れてはいけないものがあります。
ご遺族のことを考えると、入れたい物は何でも入れて差し上げたいところですが、なかなかそうもいきません。
お柩に入れられる(入れても良い・入れてあげた方が良い)
お柩には入れられない(入れてはいけない)物
基本的なところを、徹底解説します。
お棺に入れられない物/入れてはいけない物
金属・ガラス・陶器
- 高温で溶け出すと、骨にへばり付き、ご遺骨を変色させる
- 燃え残り、拾骨の障害となるなど、収骨の時間が伸びる
メガネや入れ歯などは、拾骨後、骨壷に入れて埋葬してあげるとよいでしょう。服やバッグに付いた多少の金具ならOKの所が多い。
缶詰・蓋付の瓶やボトル・密閉容器全般
- 密閉されているものは爆発してご遺体や火葬窯の内部を損傷させる
- 空気が抜けないボールなども破裂する恐れがあるので、野球のボールなどもNG
- 当然ながらスプレー缶やライター、化学薬品等の危険物もNG
密閉容器の場合、燃える素材のものであれば、蓋を緩めたり容器に穴を開けるなどしてから入れる。ペットボトルなどは、1~2本なら目をつむってくれるところも多い。瓶・缶入りの酒類などはペットボトルに移し替えて、入れてあげると良い。
書物・分厚い布団や衣類
- 燃え辛く、火葬に時間がかかる
- 大量の灰が出て、拾骨の障害となる
書物はページを数箇所、内側に折込んでいき、空気が入りやすくする。ただし紙類、並びに分厚い衣類は抑え目に。
果物
- メロン・スイカ・オレンジ・りんご等
- 特に円形で水分の多いものは、燃焼の妨げとなり、火葬に時間がかかる
- 燃え残る場合もあり、拾骨時に異臭を発することがある
入れる場合は、包丁を入れて2つ以上のピースに分けるのが理想。
殆どの葬儀で何かしら棺に入れてしまっているのが現状だが、どんな果物でも入れ過ぎないこと。沢山の種類を入れたい場合は、スーパーなどに売っているカットフルーツの盛り合わせを使いましょう。
殆どの葬儀で何かしら棺に入れてしまっているのが現状だが、どんな果物でも入れ過ぎないこと。沢山の種類を入れたい場合は、スーパーなどに売っているカットフルーツの盛り合わせを使いましょう。
カーボン
- 釣竿・ラケット・クラブ等
- 電気窯の場合、ヒューズを飛ばして、炉を停止させる危険があるので、絶対にNG!
副葬品用にロウなどで作られた模造品があります。釣竿やラケット、ゴルフクラブなど、どうしても入れたい物がある場合は、葬儀屋さんに相談しましょう。
プラスチック
- 骨にへばり付き、ご遺骨を変色させる。
- 有毒ガスを発生させる。
建前上は一切入れてはいけません。しかし「CDケース」「プリンなどのカップ入りの食べ物」『ペットボトル』など、少量であれば入れてしまっているのが現状でしょう。
生きている人間の写真
- 意外と盲点なので注意が必要。理由はあの世へ呼ばれてしまうとの迷信から。
既に亡くなっている人はOK。また呼ばれるのは人間だけとされている為、生きていてもペットの写真はOK。
まとめ
基本的にはカーボンや危険物以外の物であれば、許容範囲内で入れてしまってOKという所が殆どだと思います。地域や運営会社によっても違いますが、一度葬儀屋さんに問い合せてみると良いでしょう。
尚、ペースメーカーや手術用ボルト・義足・義手などがある場合は、事前に火葬場に申告しておく必要があります。特にペースメーカーなどは取り出すわけにいかない上に、火葬中に破裂するので、火葬場の人間に心の準備をさせておく為です。必ず葬儀屋さんに伝えておきましょう。
禁止事項項目
念の為、一般的な火葬場の禁止事項項目を転写してきます。 (あくまで形式上のルールとして読んでおいてください)
金物類・陶磁器・ガラス製品・ペットボトル・スプレー・プラスチック製品・眼鏡・缶類・ゴルフクラブ・釣竿等
布団・厚手の衣類・書籍・雑誌など
ドライアイス(必要最低限に)
お棺に入れてあげた方が良い物
好物の食べ物、普段着、靴などの定番以外に、お棺に是非入れてあげて欲しい物を紹介します。
管理・処分に困る物
- 故人が残した手作りのもので、それを見ると思い出して辛くなる物
- 着物などの手入れが大変な衣類
- 改めて処分するとなると、供養などが必要になるぬいぐる、人形、経本、写経本など
後々管理や処分が大変になりそうな物は事前に余裕をもって整理をしておき、極力斎場に持っていくようにしましょう。
手紙
- 手紙は入れて良かったという意見を本当によく聞きます。心のこもった手紙を書いて入れてあげましょう!故人様もどんな副葬品より喜んでくれるはずですよ!
手紙には思わぬ副産物もあります。後々のご自身やご家族の心の安定に繋がったというご意見を多く耳にします。