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死人の詩 -シビトノウタ-

葬儀屋バカ一代の葬式ブログ。誰もが気になる葬儀の話。実際にあったおかしな葬式や失敗談、仏事で役立つ葬儀豆知識など。

あんた誰?あんたこそ誰?アカの他人の葬儀に参加するのはご遠慮下さい!

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とんでもない会葬者の話

 

あんた誰?あんたこそ誰?アカの他人の葬儀に参加するのはご遠慮下さい!

 

非常に珍しいことだけど、同じ市区町村・同じ苗字・同じくらいの歳・同じ性別(女性)の二人が、同じ斎場で同時に通夜をやることになった。

 

しかもいくつか部屋がある斎場なんだけど、よりによって隣同士。戦前生まれの人で、カタカナの名前も結構なニアミス具合。「イエ(仮名)」と「イネ(仮名)」みたいな。

 

もう嫌な予感しかしない・・・

 

斎場から事前に言われてたんで、隣の葬儀屋と相談して、表の看板に氏名だけじゃなくて、住んでいた町名も入れておくことに。市区町村は同じだけど、流石に町名は違ったんで、助かった。

 

更に双方のスタッフを一名ずつドアの前に配置して、会葬者に呼びかけをしながら、それぞれの部屋に案内することに。間違えて香典なんぞもらっちゃったら、後が面倒なんで。

 

大きな混乱もなく無事開式。

 

焼香も終わり、坊さんの法話が始まったころ、うちのスタッフに付き添われた何やらダンディなおじいちゃんが。

 

ダンディな会葬者の老人

(Photo by gentagrafie | hotstepperzdiggshit.com)

 

おじいちゃん

「ここ○○さんの通夜だよね?」

 

「そうです。」

 

おじいちゃん

「隣も○○さんの通夜なんだけど、こっちで合ってる?」

 

「故人様の下のお名前か、喪主様のお名前などはお分かりになりますか?」

 

おじいちゃん

「いや、何も分からないから、君たちに聞いてるんだよ。」

 

俺はユリ・ゲラーか!?

 

「町名を見てもわかりませんか?」

 

おじいちゃん

「分からない。尋常小学校時代の幼馴染なんだけど、もう全然会ってなくてね。」

 

尋常小学校って・・・まさかの戦前・・・

 

どうやら昔の仲間から訃報を聞いて、その人に連れてきてもらう予定だったらしいのですが、頼みの相方が体調を崩してダウン。

 

仕方なく一人で来ることになってしまったんだとか。名前は聞いてきたが、故人同士の名前は似てるし、本人もだいぶ高齢。どっちがどっちだかわからなくなってしまったらしい。

 

そう言われても、こっちも超能力者じゃあるまいし・・・

 

「ご親族様の名前でもいいですし、何か手がかりになりそうなモノはありませんか?」

 

おじいちゃん

「今のところ無い!」

 

言い切ったね!!!

 

見事に言い切ったね!!!

 

仕方ないんで取り敢えず中に入って、親族の顔を確認してもらうことに。

 

「どうですか?」

 

おじいちゃん

「いや~わからんね。でも何となくここで合ってるような気がするんだけど、どう思う?」

 

だから俺はミスターマリックか!?

 

葬儀会場を間違える

 

ちょいちょいこっちにイチかバチかの二択迫ってくるの、やめてくれんかね!?

 

困った・・・本気で困った・・・

 

そう思ったその次の瞬間!

 

チャラ~ン!

 

神が舞い降りた!

 

おじいちゃん

「遺影の写真にどことなく昔の面影がある!こっちだ!」

 

遺影に???

 

イエーイ!!!!

 

遺影

 

なんて言うてる場合じゃないが、こいつは助かった!

 

早速受付を済ませてもらい、坊さんが退出するのを待って式場内へ。

 

焼香を済ませ、懐かしそうに遺影を見つめるおじいちゃん。

 

他の遺族が食事の為、別室に移動した後も、喪主を勤める故人の娘さんと二人で、思い出話に花を咲かせていました。

 

その後おじいさんを食事の席へと案内し、ホット胸をなで下ろす。

 

最初はどうなることかと思いましたが、無事丸く収まって良かった良かった。

 

「知らなかった母の昔話が聞けて、ホントに良かったです」

 

少し涙目になりながら、喪主さんもそうおっしゃってくださいましたし。

 

ええ話や~

 

後輩がワタワタしながら、隣の葬儀屋さんとやって来るまでは・・・

 

後輩

「色即是空さん(私のこと)大変です!」

 

「どうした?」

 

隣の葬儀屋

「実は・・・さっきのご老人なんですが・・・お聞きした情報を元に、向こうでも念の為確認してみたら、知り合いがいたんですよ!今更なんですが・・・うちの会葬者です・・・。」

 

ガーッテーム!!!!

 

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その後、隣の葬儀社のスタッフが数人で押しかけてきて、香典回収、関係者に片っ端から頭を下げた後、おじいさんを拉致るかのようにして、嵐のように去って行きました・・・

 

後に残るは一陣の風・・・

 

喪主さんがボソッと一言。

 

「全て忘れます・・・」

 

それがいい。それがいいね・・・

 

あの出来事は夢だった・・・

 

せめて故人の名前くらいしっかり分かるようにしてこようぜ!

 

って思ったとんでもない会葬者の話。

 

 

合わせて読みたい!いや、読んでいただきたい!

いやいや、読んでくださいm(_ _)m!

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